コロナ以降、立て続く衝撃的なできごとに、世間への認識の仕方が変化した。真偽の見極めにくたびれ果てた末、事実はひとつとは限らず、世界は多層的であることを受け入れ始めた。ひとはそれぞれに、異なる世界を見て、異なる現実を生きている。
使用期限を20年経過したモノクロネガフィルムを用い、古いカメラで日常をスナップし、カフェノール現像した。今を写したはずの風景は、夢か現実か惑うような、ここではないどこかを思わせるものだった。感度も露出も足りないノイズだらけの画像に時代の気配が現れ出ているように感じた。
現実か否か、本当か嘘かなど、分かりようもない。確かなのは、私が肌で感じて受け取ったことだけだ。表に見えているものだけではなく、その背後や深層にあるものにも感覚を開いていたいと思う。
Films used; Kodak T-MAX 100 135  EXP1999 & Kodak Plus-X pan 125 EXP2003
Camera used; OLYMPUS XA2
cafenol development
2022年5月制作

手製本 "N/P"  限定100部
2,200円(税込)
サイズ 165x230mm
ページ数 30ページ
エディション 100部
サイン ナンバリング有り
発行者 望月クララ
発行日 2022年5月
©️2022 Clara Mochizuki

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